e-MEXICO

ホーム > 料理 > それ、メキシコ料理じゃありません!

それ、メキシコ料理じゃありません!

グリーンピース入りのグアカモーレも、タコ・ボウルも、メキシコ料理ではありません。だまされないで!

foto

foto
写真:"本物"のメキシコ料理のタコス(上)とエンチラーダス(下) (AlmostPro / Cocina facil)

ロベルト・シエラ
Huffington Post Mexico 2017/04/20

 今まで誰も言えなかったことを、思い切って言うことにしました。メキシコ料理のモーレやタコス、グアカモーレ(ワカモレではなく、グアカモーレです。―訳者)は、「チポトレ・メキシカン・グリル」や「タコ・ベル」よりずっとおいしいこと、というよりはむしろ、「チポトレ・メキシカン・グリル」や「タコ・ベル」の料理は、メキシコ料理ではないことを、知ってもらいたいからです。

 メキシコ人は、そんなことはわかっていますが、外国人にも知ってもらいたいのです。メキシコ料理店で、タコ・ボウルやファヒータやブリトーを出され、それがメキシコ料理だと勘違いしてきた外国人のために、「メキシコ料理ではない」料理の中から、6皿を挙げてみました。

1. タコ・ボウル

foto

 トランプ大統領は、タコ・ボウルが大好きで、ニューヨークのトランプ・タワーにあるレストランのタコ・ボウルは、世界一おいしいと言っています。ですが、トランプ大統領、タコ・ボウルは、メキシコ料理ではありません。メキシコ料理を食べるなら、例えば、おいしいソペスなどいかがでしょう? だって、揚げた生地の器に、肉、豆、レタス、チーズ、サワークリームを詰めた「メキシコ」料理? 違う。違います!

2. テックス・メックス風ブリトー

foto

 ブリトーは、チワワ州のシウダー・フアレスの料理ですが、本当のブリトーは、1種類か2種類の具を中に詰めるだけです。大きなトルティージャの中に、ご飯と豆とチェダーチーズ(おぇ!!)とピーマンとタマネギとサワークリームと肉を、全部巻き込もうなんて、一体いつ、誰が、考えついたのでしょう? メキシコ料理を食べるなら、具だくさんブリトーではなく、おいしい煮込み料理を「タコスにして」食べてみてください(注:トルティージャに何かしらの具をはさんで食べることを「タコスを食べる」といいます。ですから、「タコス味」はありえません。まるで「どんぶり味」と言っているようなものです。―訳者)。「チポトレ・メキシカン・グリル」では、おいしい(でも、ヘルシーとは言えない)ブリトーを出しますが、店側が何と言おうと、あれはメキシコ料理ではありません。

3. タコ・シェル

foto

 このタコ・シェルこそ、実にすべてのタコスをはずかしめるものです。タコス・ドラードスでもなければフラウタでもない、タコ・シェル? そんなものは、メキシコ料理にはありません。「タコ・ベル」は、このタコ・シェルで有名になりましたが、でも、あのカーブした揚げトルティージャにひき肉をのせて、レタスとサワークリームとチェダーチーズ(おぇ!!)を添えた料理って…。断じて、メキシコ料理ではありません!!

4. グリーンピース入りのグアカモーレ

foto

 グアカモーレには、タマネギ、トマト、パクチー、トウガラシ、レモンを加えたり、チャプリンと呼ばれるバッタのような昆虫を加えることさえありますが、グリーンピースは加えません! ツイッターに#GuacGateができたのは、ニューヨーク・タイムズが、グアカモーレにグリーンピースを加えたレシピを公開したときでした。このレシピは、当時のオバマ大統領でさえ、拒絶しました。緑色をしているからって、なんでもアボカドと組み合わせていいというわけではありません。とにかく、メキシコ料理ではないんです。

5. アメリカのメキシカン・ビュッフェ

foto

 あなたがアメリカでビュッフェに行ったとします。エンチラーダスがあると聞けば、ワクワクしますよね? ただし、そのワクワクは、長続きしません。だって、そのエンチラーダには、ひき肉が詰まっていて、赤いトマトソースがかかっていて、チェダーチーズ(おぇ!!)がトッピングされているのですから。悪いことに、こんな悲しい体験は、何度でも繰り返し起こります。せめて、スイス風エンチラーダスとか、サン・ルイス・ポトシ風エンチラーダスだったら、どれほど良かったことか。

6. ファヒータ

foto

 ファヒータは、あたかも「これがメキシコの焼き肉だ!」と主張しているかのようですが、やっぱり違うんです。大皿に、ご飯と豆、グアカモーレ、網焼きの網の跡がついた細切り肉が乗っているこの料理は、とにかく、メキシコ料理ではありません。

↑ PAGE TOP

inserted by FC2 system