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雇用労働調査2013年第4四半期:失業率の低下と不安定雇用の増加

マリア・デル・ピラール・マルティネス
El Economista 2014/02/13

 2013年第4四半期のメキシコの失業率は4.6%、失業者数は240万人で、前年(4.9%)や、2009年の危機があった5年前(5.2%)より減少し、過去5年間で最も低い水準となった。

 メキシコ地理統計局(INEGI)が発表した雇用労働調査2013年第4四半期によると、今期の就業人口は5020万人で、前年同期よりも120万人増加した。

 しかし、不安定雇用や不完全雇用(訳注)の占める割合も、前年同期より増加している。

 不安定雇用での就業者は、就業人口全体の58.8%にあたる2960万人で、前年同期より0.7%(19万6000人)増加した。

 一方、第二の収入源を必要とする不完全雇用は、就業人口全体の8.2%にあたる410万人だった。

不安定な雇用

 メキシコにおける不安定雇用は、様々な経済単位において見られるが、主に非正規部門で増加している。非正規部門の就業者数は、就業人口全体の27.9%にあたる1400万人で、2.6%(35万211人)増加した。

 一方、有給の家事労働に従事する人は220万人で、前年より0.5%減少した。農畜産分野に従事する人は630万人だった。企業・政府・諸団体で社会保障なしで働く人は700万人で、前年より3%減少した。つまり、2万4020人が離職したということだ。

 不安定雇用が最も多かった州は、オアハカ州81.3%、ゲレロ州77.7%、トラスカラ州73.2%、プエブラ州73.3%、ミチョアカン州73.1%だった。

 産業別では、就業人口の大部分はサービス業に従事していた。

 職場内での地位に関しては、全体の3分の2(67.2%)にあたる3370万人が有給の被雇用者、1110万人(22.1%)が有給の被雇用者を雇っていない自営業者、310万人(6.2%)が無給の労働者、230万人(4.5%)が労働者を雇い、生産財を所有している人々だった。

 労働時間は、一週間の労働時間が15時間以下の就業者は7.1%、48時間以上の就業者は28.4%で、平均労働時間は43時間だった。


訳注
メキシコ地理統計局(INEGI)の定義によると、不安定雇用と不完全雇用の定義は以下の通りである。

不安定雇用:非正規部門に属する経済単位で働く場合、正規部門に属する経済単位で、社会保障なしで働く場合、個人経営の農家の場合を言う。雇用労働調査では、不安定雇用の経済単位を、「非正規部門」「有給の家事労働」「企業・政府・諸団体における社会保障なしの労働」「農業」の四つに分類している。
不完全雇用:現在よりも長い時間働く必要があり、収入を補うための副業、または別の正規の雇用を探している場合を言う。

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