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メキシコのスペイン語「アオリータ」

スペイン語で「今」を意味するアオラ(ahora)に、示小接尾辞"-ita"が付いたアオリータ(ahorita)。アオリータは、本来は「たった今、今すぐ」を意味する単語ですが、メキシコでは別の意味になります。ご注意ください!

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Pictoline(2017/07/27)より

① はじめてメキシコへ旅したとき、スペイン語もちゃんと話せるから何も問題はないだろうと… ちょっと過信していました。

② でも、メキシコに着いていきなり耳にしたのは、今まで聞いたことのない時間の言い方。
「それじゃ、荷物が『アオリータ』着くかどうか、『アオリータ』見てみて、それでどうなったか、『アオリータ』知らせてあげるから。」

③ 「アオリータ」って…。なにそれ? どれくらいの長さの時間のこと?
それから何年も何年もかかって、「アオリータ」の意味が6個ほどあることをつきとめました。

④ 普通に「アオリータ」と言うとき
現在以降、未来の未確定の「いつか」までを指しているようです。「いつまで」と区切らず、「いつか」ですが、「今すぐ」ではないことは確かです。

⑤ 「アオリィィータ」と、長く伸ばして言うとき
「アオリータ」よりも長い時間を表します。何かが起こる、または何かをしてくれるまで、より一層、もっとずっと長い時間がかかるということです。

⑥ 「アオリティータ」と、示小接尾辞"-ita"を重ねて言うとき
この場合は本当に、今すぐ何かが起こる、または今すぐ何かをしてくれることを意味しています。

⑦ 「アオリータ・ジェゴ」
「アオリータ・ジェゴ」は、本来なら「今もう着くとこだよ。」ですが、メキシコでは、一般的な「遅い」よりは遅く、大大大遅刻よりは早く着く、ということです。(つまり、「アオリータ・ジェゴ」と言われたら、とてもとても長く待たなければなりません)

⑧ 「アオリータ・ベンゴ」
「アオリータ・ベンゴ」は、本来なら「今すぐ戻って来るから。」ですが、メキシコでは、「未来のいつか、戻る」ということです。つまり、その場を立ち去るときに、「じゃあね」のかわりに「アオリータ・ベンゴ」と言います。(ですから、相手を待ってはいけません)

⑨ 婉曲表現としての「アオリータ」
例えば、道端でガムやアメを売る少年が「ガム買わない?」と言うと、通行人は「アオリータ」と答えます。この「アオリータ」は、「あとで(未来に)買うよ」=「今は買わない」なので、「いらない」というときの婉曲表現です。

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