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投資家20万人がメキシコのGDPの52%を独占

第3四半期末時点で投資家が独占していた富は8兆ペソ以上(銀行株式委)
株式市場の投資家の資産の価値は、1年間で12.2%増加
証券会社が取り扱う取引総額は、過去3年間で49%増加

ロベルト・ゴンサーレス・アマドール
La Jornada 201311/06

今年9月、メキシコ経済全体の価値の半分以上に相当する富を握っていたのは、メキシコの人口の0.17%にあたる20万2000人という、非常に少数の人々だった。

メキシコ銀行証券委員会(CNBV)が今週火曜日に発表したところによると、メキシコ証券取引所(BMV)で投資を行う投資家たちは、第3四半期末時点で8兆5366億6900万ペソ(約64兆2685億8000万円)の価値の資産を所有していた。この金額は、2013年の国内総生産(GDP)暫定値の52%に相当する。

金融システムの監視機関であるCNBVの情報によると、株式市場の投資家たちが所有する資産の価値は、前年同月比で12.2%増加した。

過去3年間、株式市場における投資家の数には変化がなかった。不況が最も深刻であった2008~2009年の後、2010年9月には、CNBVの調査による投資家の数は、20万2462人になり、今年9月にはわずかに減少して20万2041人になった。しかし、投資されている資産の価値は、2009年の不況後、恒常的に増加している。

今年、メキシコの経済成長率が4分の1まで減少した一方で、取引総額(証券会社が顧客から預かっている資産と、証券会社が自社のために行う取引が含まれる)は、この1年で12%増加し、前年9月の7兆6354億6200万ペソから、8兆5686億6900万ペソへと上昇した。

投資資産の増加率は、今年のメキシコの経済成長率の12倍になった。財務省が9月に発表した暫定値によると、2013年の経済成長率は1%であった。

より長い期間で見ると、証券会社の取引総額の増加は、さらに顕著になる。2010年9月から今年9月までの間で、証券会社が管理する顧客の取引および証券会社自身の取引の総額は、5兆7507億8000万ペソから、8兆5686億6900万ペソへと、49%の増加となった。

また、それらの取引総額が経済に占める割合も増加した。2013年9月においては、証券会社が管理する投資家の資産は、公式のGDP暫定値16兆3120億ペソの52.2%に相当した。3年前より高い割合である。

2010年9月には、証券会社の取引総額は、経済全体の43.9%に相当していた。2010年のGDPは、公式の数値によると、13兆9400億ペソであった。

2013年9月時点で、証券会社は33社あり、その大部分は、金融グループ企業の系列会社であった。

証券会社の投資用の取引口座は、20万2041口座であった。これは、前年同月比1%、2061口座の増加を意味している。証券会社に勤務する管理・取引部門の職員数は、1年間で242人、3.8%増加して、6546人となった。

CNBVの発表によると、今年9月の証券会社の資産総額は、前年同月比で9.6%増加し、4648億ペソになった。この増加の主要な要因は、株式投資における収支が前年比で14.5%、445億ペソ増加したことである。

負債総額は4295億ペソで、年間で11.4%の増加となった。

証券会社全体の自己資本は353億ペソになり、前年より8.7%減少した。自己資本比率は、2012年9月の9.1%から、今年9月の7.6%へと減少し、資産の増加とは対照的な変化となったと、CNBVは発表した。

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