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起業支援策でインフォーマルセクター減少を目指す

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写真:モレーロス州クアウトラ市のインフォーマルセクターの露店(Claudio Vargas)

フアン・カルロス・クルス・バルガス
Proceso 2014/09/08

 インフォーマルセクターの減少と生産性の向上を目指す「クレスカモス・フントス」プログラムの開始にあたり、ルイス・ビデガライ財務相は、「メキシコの労働力の半数以上が、インフォーマルセクターでの労働以外に生計を立てる手段がない。つまり、経済活動人口の約58%にあたる2800万人以上が、インフォーマルセクターの労働で生計を立てているということだ」とコメントした。

 ビデガライ財務相によると、「インフォーマルセクターで働くということは、生産性が低いことを意味している。公式部門の企業は、インフォーマルセクターより平均2.3倍生産性が高い。そのため、インフォーマルセクターでは、給与や手当が公式部門より明らかに低くなっている。この社会的な問題には、非常に規模の大きい側面がある。というのは、貧しい州ではインフォーマルセクターの割合が高いが、インフォーマルセクター自体が高い貧困率を生み出してもいるからだ。インフォーマルセクターの割合が最も高い10州の貧困率は60%で、最も低い10州の30.6%と比べると、約2倍になっている。また、インフォーマルセクターでは、社会保険、退職年金、老後の蓄えがなく、総合的な医療、住宅ローン、保育所を利用することができない」

 「クレスカモス・フントス」プログラムは、次の三つの柱を基本としている。

1. 総合的かつ多面的にインフォーマルセクターを減少させる。

2. 納税登録支援制度(RIF)や社会保険登録支援制度(RISS)など、インフォーマルセクターから公式部門に変更する意志のある人々に対する支援策を盛り込んだ改革を行う。

3. 10年間の所得税減税、起業支援融資機構による中小企業経営者への財政支援、事業資金の貸し付けや従業員のための融資などの支援を行う。

 一方、ビデガライ財務相は、RIFの内容を理解してもらうために、RIFの三つの利点について述べた。

1. 納税者の年収が10万ペソ(約81万円)未満の場合、最大10年間、付加価値税と間接税が免除される。

2. 納税者の年収が10万~200万ペソ(約81万~1620万円)の場合、付加価値税と間接税について、RIF登録初年度は免除、その後の9年間は減税される。

3. 納税額を試算するために、事業内容と収入金額を入力するだけの「簡単な」しくみが設けられる。

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