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2012年のフリホールの収穫量

ダリオ・ガウシン
El Economista 2012/12/13

 農業年度2011年のメキシコのフリホール豆生産量は、1980年以降で最低であった。寒波や干ばつの影響で、作付面積の40.6%が被害を受け、1ヘクタール当たりの平均生産量が、過去10年で最も低い水準まで低下した。

 収穫量は56万7779トンで、64.8%が春夏期に、35.2%が秋冬期に収穫された。この収穫量は、2006-2010年の収穫量平均の半分である。その結果、メキシコ国内の中央市場におけるフリホール豆主要品種の価格は、2011年に大幅に上昇し、2012年中ごろに最高価格に達した。

 国内に供給されるフリホール豆の60%は、4つの州で生産されている。そのうちのサカテカス州、ドゥランゴ州、チワワ州では、栽培は春夏期の、主に雨期の間に行われ、大部分は11月に収穫される。一方、シナロア州では、ほぼ全面的に灌漑用水を利用して、秋冬期に作付けされ、主に2月に収穫される。

 農牧農村開発漁業食糧省(SAGARPA)の見積もりによると、農業年度2012年のフリホール豆の生産量は、2011年より70.8%増加し、97万トンに達する見込みである。収穫量が回復した主な要因は、天候が回復したことと、主要な生産地で早期播種の対策をとったことである。

 しかし、農業年度2012年締め時点における2012年予想生産量は、2006-2010年の平均より14.7%低くなっている。この予想生産量は、2011-2012年秋冬期の暫定的な締めの収穫量26万トンと、まだ締めの来ていない春夏期の予想生産量71万トンを含むものである。

 サカテカス州、ドゥランゴ州、チワワ州で依然として降水量が少ないこと、害虫が大量に発生していること、早い時期に気温が下がったことが、生産力の回復を妨げ、2011年に高騰した価格は、いまだ正常な価格に戻っていない。

 シナロア州では、ダムの水が不足したことと、寒波の到来が予想されていたことにより、作付面積が過去5年間の平均より19%減少した。

 2012年のフリホール豆生産量が当初の予想を下回っているため、7月から下降傾向にあった価格が上昇に転じた。今後、一時的な値下がりがあったとしても、2009-2010年の価格を上回ることが予想される。

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