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チアパス州のグルメ

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foto:tripadvisor

ラウラ・B.デ・カラサ・カンポス
Mexico Desconocido

 チアパス州は、豊かな歴史や文化、祭り、伝統が色濃く残る土地です。料理も例外ではありません。チアパスの郷土料理は種類が多く、数えきれないほどあります。

 チアパス州の料理は、地域によって様々ですが、中には、チアパス全域で食べられている料理もあります。例えば、ポピュラーなトウモロコシのタマル(蒸し団子)やおいしいチピリン(マメ科の香草)の葉のタマル、サワークリームとチーズを添えたバナナ・フライなどです。そして、忘れてはならないのは、香り豊かなおいしいチアパス・コーヒーと、クリーミーな泡のホットチョコレート。チアパスのどこで飲んでも、いつ飲んでも、すばらしい味です。

 マヤ地方のパレンケやアグア・アスルには、ヨーロッパと同じ種類の栗があります。ただ、この地方は熱帯気候であるため、樹高はヨーロッパより高いようです。幹線道路の脇では、女の子たちが、このおいしい栗の実に塩味をつけて売っています。ラカンドン地方のオコシンゴでは、有名なチアパス産チーズをぜひ試してみてください。

 高山地帯のロス・アルトス地方を登っていくにつれて、気候は寒冷になり、料理も変わっていきます。この地方のサン・クリストバルは、スペインからの影響を強く受けた都市であるため、その料理にも、アメリカとヨーロッパの要素が混在しています。そのため、調理にサフランを用いたり、ハムや生ハムが頻繁に食卓にのぼります。そのほかにも、チャンファイナ(細切れ肉の煮込み料理)や様々な種類の焼きたてパン、ケソス・レジェーノス(チーズの肉詰め)、チャルーパス・コレータス(肉・野菜・豆を乗せたトウモロコシ・パンのトースト)、様々な甘いお菓子、デザートなどに、ヨーロッパの影響が見られます。また、高山の寒さに耐えるため、熱量の高い蒸留酒やミステラス(蒸留酒に砂糖・シナモンを加えた飲み物)がよく飲まれます。

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foto:quericavida.com

 地峡・海岸地方のトナラとプエルト・アリスタの名物料理は、チアパス風たまご料理やエビのオムレツです。しかし、何といってもごちそうは、エンパナーダ・デ・カソン(サメ肉のパン包み)です。また、この地方のピヒヒアパンでは、有名なダブル・クリームのチーズやケソ・デ・エブラ(細く裂けるチーズ)を食べることができます。

 食の中心と言えば、もちろんソコヌスコ地方です。ソコヌスコ地方は、植物が豊かに茂る土地で、カカオ、コーヒー、バナナ、ココナッツ、アボカド、ナンチェ(サクランボのような黄色い果実)、サツマイモ、アタウルフォ種のマンゴー(ソコヌスコ出身のアタウルフォ・モラーレスさんが、この肉厚でジューシーなマンゴーを品種改良して作ったため、こう呼ばれています)、カシューナッツ、米が栽培されています。また、スズキ、マダイ、ボラ、サメ、エビなど様々な海産物も水揚げされ、鮮魚のまま、または干物にして出荷されています。ソコヌスコ産牛肉は、メキシコ産牛肉の中でも最高品質を誇っています。ソコヌスコ(特に東部のウイストラやタパチューラ)には、20世紀初頭、大勢の中国人が移民してきたため、この地域では、非常に多様な料理を食べることができます。例えば、アクージョ(コショウ科の香草)やチピリンで味付けされた魚介類、トウモロコシ団子とエビのチピリン・スープ、付けあわせにウリ、ニンジン、キャベツを添えたジューシーな肉料理、昔ながらのデザート、青パパイヤのはちみつ漬けなどがあります。

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