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麻薬王エル・チャポ、また脱獄

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写真:連邦検察庁が以前公開したホアキン・グスマン通称エル・チャポの写真(メキシコ連邦検察庁)

パトリシア・ダビラ
Proceso 2015/07/12

 ホアキン・グスマン・ロエラ通称エル・チャポが、再び脱獄した。エル・チャポは、2014年2月にシナロア州マサトラン市で逮捕され、アルティプラーノ連邦第1刑務所に収監されていたが、当局の目を欺き、再び脱獄した。

 内務省の治安委員会は、12日(日)早朝、エル・チャポの脱獄を公表した。エル・チャポの逮捕前は、米国がその首に500万ドルの懸賞金をかけていた。

 11日(土)夜11時、アルティプラーノ連邦第1刑務所の常設監視カメラに、第2通路の第20舎房の洗面所へ向かうエル・チャポが映っていた。この第20舎房は、エル・チャポがいつも洗面に使用したり、食器などの備品を洗ったりしていた場所だった。

 内務省の治安委員会によると、「エル・チャポが第20舎房に入り、姿が見えない状態が長く続いたため、看守が中に入ると、第20舎房はもぬけの殻だった。そのため、エル・チャポが脱走したと考え、看守は直ちに所定の警戒警報を出した」

 今回のエル・チャポの脱走により、メキシコの刑務所の監視体制の甘さと共に、メキシコの当局の汚職の程度も露呈した。

 1993年、エル・チャポは、グアテマラで初めて逮捕された。メキシコに移送後、ハリスコ州のプエンテ・グランデ刑務所に収監されたが、2001年1月、エル・チャポは脱獄に成功した。メキシコの当局は、この脱獄について、現在に至るまで、明確な釈明を行っていない。

 一度目の脱獄から二度目の逮捕までの間に、エル・チャポは、オサマ・ビン・ラディンに次いで、世界で2番目に重要な指名手配犯となった。オサマ・ビン・ラディンの死後、2014年2月22日に逮捕されるまでの間は、世界で最も重要な指名手配犯だった。また、フォーブスの長者番付では、世界の大富豪の一人に名を連ねた。

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