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グリーントマト凶作で、米国と中米から輸入

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写真:グリーントマトの価格は、今年に入って200%上昇した。(Cuatroscuro)

Sinembargo 2013/05/18

 経済省は、15日(水)、グリーントマトとライムについて、関税を撤廃し、30万トンを輸入すると発表した。これらの食品は、この数週間、400%もの値上がりを記録していた。

 この措置は、メキシコ北部および西部において、害虫や低気温による被害を受けたこれらの作物の価格を、安定させることを目的としている。ライムの関税20%と、グリーントマトの関税10%が、撤廃される。

 農牧農村開発漁業食糧省によると、ライムの価格上昇の原因のひとつは、かんきつ類の45%を供給しているコリーマ州において、ライム生産が、カンキツグリーニング病(HLB)の被害を受けたことだ。カンキツグリーニング病は、樹木の枯死を招く病気である。また、季節的要因も、ライムの価格を押し上げる原因となった。というのは、1月から5月は、収穫の少ない時期だからだ。

 輸入は、「空洞」を埋めるのに役立つ。しかし、6月から8月は、ライムの収穫の最盛期で、国内のライム生産量の48%を収穫する時期である。

 グリーントマトは、被害が最も深刻であり、シナロア州、ハリスコ州、トラスカラ州など、生産量の多い州における低気温が影響したと思われる。グリーントマトは、1月には、1キログラムあたり8ペソ(約66円)であったのが、いくつかのスーパーマーケットでは、先週、59ペソ(約493円)まで上昇した。

 グリーントマトは、メキシコ以外では、主に米国のカリフォルニアや中米で栽培されており、そのため、これらの地域が、メキシコにグリーントマトを輸出する候補地となっている。この措置によって、グリーントマトの供給と価格安定を保証することが可能になる。

インフレでグリーントマトも真っ青

 メキシコ地理統計局の報告によると、グリーントマトの価格は、3月中だけでも、前月比79.7%の値上がりを記録した。1月には、国内の市場での販売価格は、1キログラムあたり平均8ペソ、スーパーマーケットでは12ペソであったが、3月には1キログラムあたり22.7ペソになった。4月分の比較可能なデータはまだ発表されていないが、4月には約27ペソまで値上がりし、5月は、ほぼ60ペソまで達している。

 経済省が昨日発表した、昨年との比較によると、価格上昇率は累計で200%になっている。

 最新である4月の前年同月比のインフレ率は、4.65%で、過去7か月で最も上昇している。前年の4月には、主にグリーントマトの価格上昇によって、インフレ率は3.41%となっていた。

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