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卵の高騰に経済省が最後通牒

連邦政府は、卵の価格が「正当化できない」高騰を見せていることに関して、投機をする卵の生産者と流通販売業者については処罰することになる、と警告した。

エドゥアルド・カマチョ、フリアン・サンチェス
El Universal 2012/08/22

 ブルーノ・フェラーリ経済大臣は、卵の生産者と流通販売業者に対して警告し、この基本的消費物の価格が、異常で正当化できないほど高騰している状況において、投機をしたり、共同操作をしたりする者は、処罰されるだろう、と警告した。

 「卵の価格は、鳥騒動が引き金となった食品衛生危機以前の価格の、160%を超えるところまで高騰している。この高騰は、鳥インフルエンザの結果ではなく、生産者と流通販売業者の影響であり、1億1500万人のメキシコ人に悪影響を及ぼしている」と、フェラーリ経済大臣は、グァナフアトでの視察旅行中に述べた。

 また、たとえ現在処罰が行われていなくても、それは、将来も処罰が行われないことを意味するものではない、と付け加えた。

 価格高騰に歯止めをかけ、全国平均の1キログラム17ペソ(1ペソ=約6円)に戻すために、もし3週間以内にその目標を達成できなければ、経済省は、無税での卵の輸入を許可する対応をとる、と事前に発表した。「素早い対応を行う必要がある。関税率を問題として取り上げ、食品工業用の卵の輸入関税を撤廃すること、また、必要であれば、個人消費用の卵についても、同様の措置をとることを検討しなければならない。これは、この状況に歯止めをかけ、生産者や流通販売業者がどのような対応をとるか、見るためである」と、同大臣は述べた。

 また、同大臣の説明によると、メキシコ史上で初めて、卵の輸入を解放することになり、2億1100万トンの特別輸入枠を設けることになるが、この量は、メキシコ全体の、1か月の卵の消費量にあたる量である。

 こうした可能性を前に、メキシコ養鶏家連合(UNA)は、メキシコと貿易協定を締結していない国々から卵を輸入する場合の、輸入関税の撤廃については、政府には「完全に権利がある」と見なした。また、卵の価格高騰は、生産者とは関係がないことであり、最終消費者へ商品を届ける流通販売業者に原因がある、とした。

 フェラーリ経済大臣は、これらの輸入の措置をとるための動物食品検査書類を、月曜日に受け取っており、マレーシア、コロンビアに加え、コスタリカからも卵を輸入することを決定済みである、と述べた。

 同大臣は、卵の価格は引き続き変動すると見ているが、2週間前に、経済省と連邦消費者保護庁(PROFECO)が、価格を17ペソに安定させたことを指摘した。

 「今までのところ、先週見られたような水準まで価格が高騰するような原因が存在しているという兆候はない。先週、とりわけメキシコ市では、卵1キログラムが40ペソで売られるまでに至った」と述べた。

 また、同大臣は加えて、ここ最近の局面における、鳥騒動の投機による160%の価格高騰は、鶏の飼料代や新学期開始の消費増大に原因があるとされたが、それは正当化することができない、なぜなら、「そういう原因で価格が高騰したことは、これまでなく、これからもない」からだ、と述べた。

 また、この食品衛生問題についての発表時、卵と鶏肉の価格上昇は、この問題が原因であるとする傾向があったが、経済省は即時にこれに反対した。というのは、その段階では、食品衛生問題がメキシコにおける卵の消費の可能性を阻止する、という兆候はなかったからである、とも述べた。

 従って、投機は回避されるだろう、と同大臣は強調し、「たとえ経済省が価格を管理しなくても、調査ということでは、卵については8400回以上の調査訪問が行われており、約1200の研究結果が公表されている。これは前例のないことであり、2010年のトルティージャの問題のときでも、これ以上ではなかった」と述べた。

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