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ニカラグアのコーヒー農園、再生に多額の費用

報告書「ニカラグアのコーヒー生産農家および労働者の家計におけるさび病の影響」によると、ニカラグアのコーヒー農園12万3438ヘクタールのうち、5万4108ヘクタールを再生するために、4700万ドルの資金が必要とされている。

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写真:セントロアメリカーナ大学のニトラパン地域発展研究所の調査によると、ニカラグアは、最貧層の雇用と生活のために、コーヒー農園の再生資金を必要としている。

Telesur 2013/12/12 (EFE, El Mundo)

 ニカラグア政府は、国内のコーヒー農園の44%を再生するために、少なくとも4740万ドルを必要としている。コーヒー農園の所有者たちによると、さび病の発生で被害を受けた農地の大部分は、生産が不可能な状態である。

 セントロアメリカーナ大学(UCA)のニトラパン地域発展研究所の調査報告書「ニカラグアのコーヒー生産農家および労働者の家計におけるさび病の影響」は、国内のコーヒー栽培地12万3438ヘクタールのうち5万4108ヘクタールを再生するために、4740万ドルの資金が必要であると指摘している。この調査は、この分野の専門家を交えて行われた。

 UCAの調査によると、ニカラグアの最貧困層は、約1万5753ヘクタールの栽培地から収入を得ているため、栽培地をできる限り再生しなければならない。

 調査チームは報告書の中で、「5万4108ヘクタールのコーヒー栽培地を再生するには、4740万ドルの資金が必要とされる。この金額は、1マンサナ(0.69ヘクタール)平均で、貧困層および最貧困層は500ドル、それ以外の階層では700ドルで計算したものである」と述べている。

 ニトラパン地域発展研究所の研究員は、金額の差は、最貧困層が家族を労働力として利用することによるとし、次のように説明した。公式のデータによると、ニカラグアでコーヒー栽培に従事する少なくとも4万4529家族のうち、54.2%が最貧困層に属しており、23.5%が新興の小規模コーヒー生産者である。それらの栽培農家は、家族を労働力として利用するため、必要経費の金額に差が生じてくる。

 報告書によると、さび病の発生により、6万4000人が失業した。そのうちの1万6000人は正規雇用、4万8000人は収穫期3カ月間の短期雇用であった。

 ニカラグアの人口610万人の25%は、コーヒー栽培に関わる仕事をしている。ニカラグアの全国農牧業組合によると、さび病の発生により、コーヒーの収穫の35%、コーヒー栽培地約4万1095.9ヘクタールが被害を受け、コーヒーは輸出リストの3位に転落した。2012年には、コーヒーは主要な輸出品で、その売上げは5億1940万ドルに達していた。

 今年の1月から11月までの間は、主要な輸出品は金で、輸出額は3950億ドルであった。牛肉とコーヒーの輸出が金に続き、輸出額は3440億ドルを超えた。

 報告書が試算した再生のための費用は4740万ドルであったが、ニカラグアの主要輸出品であるコーヒーの栽培地を、さび病の被害から再生するために、ニカラグア政府は1億5000万ドルを投入することを計画した。

 4年間にわたる再生計画は、コーヒー業界団体や財界の支援を受け、ダニエル・オルテガ大統領が議会に提出した法案に従って、政府主導で行われる。

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