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メキシコ市を表す絵文字はウーパールーパー!

メキシコ市を表す絵文字を決定する絵文字コンテストで優勝したのは、タコスを食べるウーパールーパーやマリアッチ姿のウーパールーパー。

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タコスを食べるウーパールーパーの絵文字 (Laboratorio de la Ciudad de Mexico)

モニカ・レドンド
Hipertextual 2017/08/01

 ウーパールーパー(メキシコサラマンダー)は、メキシコ盆地に生息する両生類で、メキシコ文化の重要なシンボルです。ロジェール・バルトラなど複数の知識人は、絶滅の危機にあるウーパールーパーを、メキシコ人のアイデンティティーと結びつけてきました。ウーパールーパーは幼生のまま大人になるため、成体として完全に進化することがありません。バルトラは、この性質とメキシコ社会の性質の類似性を指摘しました。また、賞賛されると同時に恐れられてもいるウーパールーパーは、「衰退するメキシコ、衰退するアイデンティティーの神話的な英雄」であると述べました。

 そのウーパールーパーが、8月1日(火)から、なんと、メキシコ市を表す絵文字になりました。先日、メキシコシティ研究所が、メキシコ市を象徴する絵文字を選ぶコンテストを開催し、このウーパールーパーの絵文字が選ばれたのです。この絵文字を作成したのは、メキシコ市在住のイツェル・オロペス・カスティージョさんでした。

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マリアッチ姿のウーパールーパーの絵文字 (Laboratorio de la Ciudad de Mexico)

 イツェルさんの絵文字は、マリアッチ、ルチャドール(プロレスラー)、カトリーナ(死者の日の骸骨)の姿をしたウーパールーパーや、タコスを食べているウーパールーパーなどで、メキシコの伝統やメキシコ市の特徴を、とてもよく表しています。これらの絵文字は、8月1日以降、アップルのApp StoreやアンドロイドのGoogle Playで、無料でダウンロードすることができます。

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死者の日の骸骨カトリーナ姿のウーパールーパーの絵文字 (Laboratorio de la Ciudad de Mexico)

 メキシコシティ研究所のガブリエラ・ゴメス・モント所長は、Hipertextualが6月に行ったインタビューで、絵文字コンテストの目的は、メキシコ市の様々な特色を再認識することだとコメントしました。世界有数の大都市に住むということは、良いこともありますが、同時に交通機関の混雑や道路の渋滞など、多くの問題もあります。「絵文字によって、メキシコ市民にとってのメキシコ市らしさとは何かを、目に見える形で表現したいと考えていました」

 コンテストで優勝したイツェルさんは3万ペソ、2位となったエドゥアルド・カマチョさんとペドロ・グラヘダさんは1万5000ペソの賞金を受け取ります。2位の作品は、地下鉄、ソチミルコのカヌー、有名な画家のフリーダ・カーロなどをデザインしたものでした。

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