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異常!今年8回目のガソリン値上げ

フアン・カルロス・クルス・バルガス
Proceso 2012/08/10

 11日土曜日の午前0時より、数種類のガソリンが値上がりする。値上がりは、今年に入って8回目のことである。

 メキシコ・ガソリンスタンド企業協会(AMEGAS)によると、高オクタンで最も高品質とされるハイオク・ガソリンの1リットルあたりの価格は、6セント値上がりし、11.01ペソ(1ペソ=6.03円)となる。10日金曜日までは、このハイオク・ガソリンの価格は、1リットルあたり10.95ペソであった。

 一方、メキシコの自動車全体で最も多く使用されているレギュラーガソリンについては、9セント値上がりし、10.45ペソとなる。また、ディーゼル(軽油)の1リットルあたりの価格は9セント値上がりし、10.81ペソとなる。

 ディーゼルは、公共輸送や貨物輸送、重機械で使用されている。

 ガソリンは、ハイオク、レギュラー共に、今年に入ってから6.4%値上がりした。また、2010年1月に管理値上がり制度を適用しはじめてからでは、32.6%の値上がりとなっている。この2010年という年は、国内総生産が6%以上減少した2009年の経済危機の後、経済が回復しはじめた年である。

 それ以降、連邦政府は、ガソリンへの補助金を削減するために、ガソリンの段階的な値上がり政策を維持してきた。これは、より富裕な階層に有利な政策だという議論も出ているものである。

 しかし、去る7月31日、ホセ・アントニオ・メアデ財務大臣は、ガソリンへの補助金を継続することを事前に発表した。

 メ アデ財務大臣は、「世界的に燃料価格が上昇している状況において、このガソリンへの補助金の政策は、ガソリンの価格に反映されてきた。この政策は、ガソリ ン価格を段階的に上げる政策の中から生じてきたものだ。そのため、一般家庭の家計の利益になるように、補助金を維持することとなった」と述べた。

 2012年上半期の間、連邦政府は、約1211億8900万ペソを、ガソリンへの補助金に割り当てた。この金額は、2012年の連邦政府歳入法で予定されていた金額の2倍強である。

 2012年の終わりまでに、このガソリンへの補助金は、1700億ペソに達すると考えられている。これはつまり、国内総生産の1%を少し超える金額である。

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