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古代メソアメリカの調理道具モルカヘテとメタテ

モルカヘテは、ナワトル語のmolli(煮込み料理、サルサ)とcaxitl(土鍋、お椀)が語源となっています。メタテは、ナワトル語のmetatl(ひき臼の上臼)から来ています。

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 メタテとモルカヘテは、紀元前7000年から5000年ごろの石器時代に、メソアメリカで使われるようになった道具です。どちらも食材をすりつぶすための道具で、石でできています。専門家によると、メタテとモルカヘテの発明によって穀粒の消費が増え、それがトウモロコシの栽培の開始につながりました。

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 ナワトル語のmetatl(ひき臼の上臼)を語源とするメタテは、縦50~60㎝、横30~40㎝の長方形の石でできています。縁のない平らな、または少しくぼんだ形をしていて(地域と時代によって異なります)、石の脚がついています。メソアメリカの女性たちは立膝の姿勢になり、マノと呼ばれる石製のすり棒を使ってトウモロコシやカカオ、トウガラシをすりつぶしていました。

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メタテ

 ナワトル語のmolli(煮込み料理、サルサ)とcaxitl(土鍋、お椀)を語源とするモルカヘテは、石製のすり鉢です。大きさは大小さまざまで、下部に石の短い脚が3本ついています。主にサルサに使う食材を、テホロテと呼ばれる石製のすり棒を使って潰すための道具です。モルカヘテに使われる多孔質の火山岩はミネラルを多く含むため、サルサがおいしくなると言われています。

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モルカヘテ

 メタテやモルカヘテの材料となる石は、主にハリスコ州トラホムルコのサン・ルカス・エバンヘリスタ村の鉱山で採掘されます。どちらの道具も、太古の昔から同じ形、同じ使い方で受け継がれています

(アルガラビア)

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