e-MEXICO

ホーム > 経済 > 米国向けトマトAD調査停止協定の改定を提案

米国向けトマトAD調査停止協定の改定を提案

foto
foto:El Economista Archivo

ロベルト・モラレス
El Economista 2012/10/18

 メキシコは、トマトの輸出に関する二国間協定の改定を、米国に提案した。この改定案は、メキシコの輸出トマトの最低価格の引き上げを提案しており、市場に安定をもたらすために、「すばやい」回答を要請した。

 1996年4月18日、米国は、メキシコ産トマトの輸入に対するアンチダンピング調査を開始した。しかし、その調査結果とは無関係に、両国の政府と生産者の間で、協定が結ばれた。その協定は、その後二回改定され、現在も有効である。

 この協定により、メキシコの輸出業者が、米国の市場においてトマトを販売する際の価格が取り決められた。その価格は、毎年7月1日から10月22日までは1ポンド当たり0.172ドル(約30.3円/kg)、10月23日から6月30日までは1ポンド当たり0.2169ドル(約38.2円/kg)を下回らないこととされた。

 しかし、今年9月28日、米国は、協定を暫定的に解除した。これは、米国の様々な州、とりわけフロリダ州の生産者の要請を受けたものだった。米国の生産者たちは、ダンピングが行われた(生産コストよりも低い価格の適用)ことを訴え、一方、国境の南側の競争相手は、米国産トマトには競争力がなかった、と反論した。

 経済省のフランシスコ・デ・ローゼンベイグ貿易担当次官は、協定の継続をめざし、昨日、声明を発表した。発表によると、メキシコは、米国へ輸出されるメキシコ産トマトのうち、農業保護政策対象分については24.56%、対象外の分については18.4%、最低価格を引き上げる提案を行った。

 これにより、保護対象分と対象外の分の最低価格は、それぞれ、7月1日から10月22日までは、1ポンド当たり0.2253ドル(約39.7円/kg)と0.2036ドル(約35.9円/kg)、10月23日から6月30日までは、1ポンド当たり0.2702ドル(約47.7円/kg)と0.2568ドル(約45.3円/kg)となる。

 「私たちは、不安を解消することをめざし、この提案を行った。これは、政治的な合理性ではなく、専門的、経済的、商業的合理性を持って行った提案である」と、ローゼンベイグ次官は述べた。

 トマトは、メキシコの米国向け輸出における主要な農産物だ。2012年前半においては、米国へ輸出されたトマトは10億2200万ドルにのぼった。これは、米国のトマト輸入総額の88.9%を占めている。

 「私たちが提案した最低価格の引き上げは、過去に取り決められた、トマト以外のどの生産物の場合よりも、6倍から8倍も高いものだ」と、ローザンベイグ次官は述べた。

↑ PAGE TOP

inserted by FC2 system